歳を取るにつれて目立ってくるほうれい線。でも実は、年齢だけが原因で目立ってくるわけではありません。
では、どんな理由でほうれい線が目立ってくるのでしょうか。ここではほうれい線が目立つ理由と、その対処方法について紹介します。

ほうれい線が目立つ理由は?

ほうれい線が目立ってしまう理由は、生活習慣によるもの、骨格によるもの、性格によるものの3パターンに分類されます。まずはほうれい線が目立ちやすい人の特徴を見ていきましょう。

いつもうつむいている

うつむいている状態は、光の加減で顔に影がかかります。顔立ちに陰影ができると、凹みのあるほうれい線の部分が暗くなり目立ってしまいます。
また、重力で顔の肉が中央に寄ることで、余計にほうれい線を目立たせてしまっています。

まずは自分の姿勢を見直してみましょう。姿勢を良くしてうつむき癖を直すだけでも、お顔の印象はずいぶん変わってきます。

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うつむくと、光の加減と重力でほうれい線が濃くなります!

頬骨が出ている

頬骨が出ている人は、骨格的にほうれい線が目立ちやすいです。顔の凹凸が増えるため、ほうれい線が深く見えてしまいます。

この場合、骨格に対して対応するしか根本的な解決には至れません。しかし毎日のほうれい線へのお手入れや、ほうれい線に対する治療を行うことで目立ちにくくすることができます。

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骨格的に目立ちやすい顔立ちの人は、ほうれい線の治療をお勧めします。

表情筋を動かしていない

日々を無表情で過ごしていると、顔の筋肉(表情筋)が衰えやすくなります。表情筋が衰えると重力に従って筋肉が下がります。そのため、ほうれい線が萎縮しやすく目立ちやすくなります。

表情筋は、意識しなければなかなか動かない筋肉といわれています。日々を感情豊かに過ごすように意識してみたり、表情筋のストレッチや体操を行うことがおすすめです。

point
表情が豊かになると顔の筋肉が鍛えられ、ほうれい線の改善にも役立ちます。

こんな日常生活が、ほうれい線を目立ちやすくしています

何気なく送っている日常生活が、実はほうれい線を目立たせる原因になっていることがあります。日常生活の何が原因になるのか知り、少しずつ改善していきましょう。

乾燥対策をしていない

保湿せず乾燥が続くと、皮膚に水分が不足し小じわが増えます。小じわは顔に定着してしまうと、大きなしわやほうれい線の原因になります。そのため乾燥は、ほうれい線が目立つ原因の一つです。
乾燥を自分で自覚する前に、毎日の保湿ケアを行うようにしましょう。ほうれい線は20代からでも目立ち始めるため、若いからといって怠らないことが重要です。

体重の過度な増減を繰り返す

体重が増えると皮膚が伸び、体重が減ると伸びた皮膚が余り、たるみの一因になります。急激なダイエットや肥満を起こさないように、食に対しての自己管理を行うことが重要です。

紫外線対策をしていない

紫外線はシミやそばかすの原因といわれています。さらに肌の弾力を奪う原因の一つでもあります。肌の弾力が失われることで、ほうれい線が目立ってしまいます。紫外線が肌の乾燥にも繋がります。肌に悪影響のある紫外線を浴びないよう、日ごろからのUVケアはとても重要です。

ほうれい線を改善するための治療方法

ここでは、美容医療を使ったほうれい線の改善するための治療方法についてご紹介します。

ほうれい線を治療する方法はたくさんあります。自分にはどれが向いているのか確認し、医師に相談してみてください。

フェイスリフト

フェイスリフトとは、年齢を重ねるごとに気になってくるシワやたるみを引き上げることで改善する方法です。その中にも、「糸のみ」で行う方法と「切って」行う方法の二種類があります。

糸のリフトアップ

糸を使ったリフトアップは体への負担が少ないため、どのような年代の方にも向いています。皮膚のたるみを直接引き上げるため、効果を実感しやすい方法です。

〇メリット
・ダウンタイムが短い
・コラーゲンの生成で、肌への美容効果も期待できる

〇デメリット
・大きすぎるたるみに対応できない

切るリフトアップ

切るリフトアップは皮膚を切り取って縫い縮める方法です。ほうれい線の根本的な解決に繋がり、効果的な方法といえます。切るリフトアップは糸のリフトアップでは対応できない、深いほうれい線のある方に向いています。

〇メリット
・大きなほうれい線・たるみへの効果が高い
・効果時間が長い

〇デメリット
・傷口が大きい
・ダウンタイムが長い

リフトアップ治療器

主に皮膚表面上からレーザーを当ててたるみの改善を行う治療法です。皮膚に傷をつけない方法のため、ダウンタイムのない治療を行いたい人手術に抵抗のある人に向いています。

HIFU

HIFUは高密度焦点式超音波治療法のことで、文字通り、高密度の超音波をたるみに照射し改善する方法です。超音波を照射することで、皮膚の筋膜であるSMAS筋膜を収縮させほうれい線改善を期待できます。

〇メリット
・ダウンタイムが短い
・当日からお風呂・メイク可能
・顔に傷が付かない
・即効性がある

〇デメリット
・大きなほうれい線には効果がない場合がある

高周波エネルギー照射(サーマクール)

こちらの治療は、高周波のエネルギーをピンポイントに当てることでたるみやしわを改善する治療です。肌の奥まで熱エネルギーを加え、肌を若返らせるアンチエイジングの効果があります。肌そのものを活性化させ、ほうれい線の治療に効果的です。

〇メリット
・痛みがほとんどない
・ダウンタイムが短い
・当日からお風呂・メイク可能
・肌に傷が付かない

〇デメリット
・半年~1年に1回程度繰り返しが必要
・大きなほうれい線には効果がない場合がある

注入

注入の治療方法は、治療薬を直接気になる線に注入し皮膚を持ち上げる方法です。脂肪や皮下組織を支えられなくなり、ほうれい線が目立つ人に対して向いている治療方法です。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、最も一般的な注入の治療方法です。しわやたるみを内側から持ち上げ、ほうれい線を目立たなくさせてくれます。また保水性も高く、肌のハリを保つことにも向いています。ヒアルロン酸は体に存在する物質のため、アレルギーの心配も少ない方法です。

〇メリット
・ハリや弾力ある肌になる
・アレルギーや副作用が少ない
・同じ場所から何度も注入できる
・治療時間が短い

〇デメリット
・持続時間が短い(半年から1年程度)
・たるみで深くなったほうれい線には効果がない

PRP療法(FGF添加)

こちらの治療は、自己多血小板血漿という治療法です。自分の血液から血小板を採取・濃縮し、ほうれい線に注入します。体の傷を治す血小板が直接ほうれい線に作用し、ほうれい線を改善してくれます。

〇メリット
・効果時間が長い(3年程度)
・アレルギーがほぼない
・高齢でも治療できる

〇デメリット
・採血が必要
・効果に個人差がある
・医師でも経験に差がある

脂肪幹細胞注入

脂肪幹細胞注入は、自分自身の真皮にある細胞(真皮線維芽細胞)を注入して真皮を若いころに戻すことでほうれい線を改善する治療法です。
真皮線維芽細胞はコラーゲン繊維やヒアルロン酸を生成し、肌のハリを取り戻します。脂肪といった皮下組織を持ち上げる効果があるため、たるみ・ほうれい線の改善に繋がります。

〇メリット
・ほうれい線を自然に改善する
・ほうれい線の予防ができる

〇デメリット
・痩せ型の人は脂肪の採取ができない場合がある
・深いほうれい線には効果を得られない可能性も

ほうれい線の深さで適切な治療を行いましょう

ほうれい線の原因や目立つ理由とともに、治療方法を紹介しました。ほうれい線には、多くの対応方法や治療方法があります。ほうれい線が気になりストレスに感じている人は、ぜひこれらの治療方法を参考に医師に相談してみてください。