切らずに小顔やたるみ改善の効果を得られることで話題のハイフ。
熱を肌の奥の一点に集中して照射する特徴から、肉が焼ける理論で皮膚の内部が縮むのではというウワサが流れているようです。
結論から言うと、それは間違いです。
ただ、ハイフで小顔になる原理を知らないと、イメージで不安になってしまうのは仕方のないことでもあります。
そこで今回は、ハイフの原理やトラブルの例、トラブルを回避する方法についてご紹介します。

ハイフの原理を確認しよう

SNSなどで、「ハイフはやけどのような状態になる」といった噂を聞くことがあります。確かに、ハイフは熱を利用することでリフトアップ効果を得ますが、やけどの原理とは異なっています。
まずは、ハイフの原理について分かりやすく解説していきます。

熱による収縮で引き締める

HIFU(ハイフ)は、高密度焦点式超音波の略です。その名の通り、高密度の超音波を1点に照射し使用します。1点に照射された超音波は熱を発し、高温となります。その熱によりたんぱく質を収縮(熱収縮)させ、リフトアップ効果が得られる仕組みです。
熱を利用してたんぱく質を収縮させる効果は、焼き肉を焼いてお肉が縮む原理と同じです。しかし照射するポイントが肉(脂肪)ではないため、全く同じというわけではありません

SMAS層にアプローチして引き締める

HIFU(ハイフ)は、年齢とともに緩んでしまうSMAS層といわれる筋膜に照射します。皮膚を支えている筋膜に作用することで、しわやたるみに効果を発揮します。ここでも一つ注意点ですが、あくまで筋膜に作用するものであり、脂肪を焼くものではありません。
照射した熱でSMAS層を引き締めるため、顔にメスを入れることはありません。また、SMAS層へピンポイントに照射できるため、顔に傷ができるリスクはとても低いです。

コラーゲンの再生を促して引き締める

SMAS層のSMAS筋膜は、コラーゲンからなる組織です。HIFU(ハイフ)は、その筋膜にまで熱を照射し、コラーゲンを破壊・再生させることでリフトアップ効果が得られます。
コラーゲンの再生はゆるやかで、2か月~6か月にわたり再生し続けます。そのため、長期的にリフトアップ効果が継続します。
ハイフは、SMAS層が縮むことで得られる即効的なリフトアップ効果と、コラーゲンの再生による長期的なリフトアップ効果得られる治療です。

ハイフのトラブルについて

ハイフは脂肪を焼くのではなく、筋膜を引き締めるものだということがお分かりいただけたかと思います。
それでは、ハイフは絶対にトラブルが起きずに安心なのでしょうか。

エステのハイフ治療には十分に注意を

実は、ハイフにも火傷や神経損傷などトラブル事例があります。その施術のほとんどがエステで行われたものです。残念ながら、エステティシャンが行う施術はとてもリスクが高くトラブルになることが多いのが現状で、実際に消費者トラブルに繋がりニュースになる事例も存在します。
ここでは、トラブル事例の中から火傷や神経損傷の事例についてご紹介します。ハイフのリスクもしっかり確認し、トラブル回避につなげましょう。

火傷

ハイフは熱を利用して行う施術です。そのため、施術にはリスクが必ず伴います。その中でも特に多いのが、火傷のリスクです。
正しく施術が行われなければ、皮膚に水ぶくれができたり顔が腫れ上がったりする可能性があります。傷の深さやその後の対応次第では、一生残る傷跡になりかねません。

神経損傷

トラブルの中には、神経の一部を損傷した事例もあります。顔にはもちろん神経が通っているため、正しく施術されなければ顔の神経を傷つけてしまいます。
どれだけ注意して施術したとしても、神経損傷のリスクは少なからずあります。まずは神経損傷のリスクを知った上で施術を受けるようにしましょう。
また、正しくリスクを説明してもらえるような、クリニックなどで施術を受けることが望ましいです。

トラブルを防ぐためには?

まずは、よっぽどの理由がない限り、ハイフは医療機関で受けましょう
ハイフはメスを入れないリフトアップであるため、安全で手軽だと誤解しがちですが、医療行為でありリスクを伴う行為だからです。
エステでは医療機関よりも出力を下げて提供していますが、万が一のことを考えた場合に、医療機関で受けておくことに他なりません。
トラブルを防ぐためにも、クリニック選びや頻度・期間についてしっかり確認しておきましょう。

適切なクリニック選び

何といっても、腕のいいクリニックを選ぶことが重要です。
クリニックが提示している症例写真などで、変化の状態を確認したり、SNSや口コミサイトを使って評判を調べることで、ある程度の雰囲気をつかめることができます。
評判に加えて、カウンセリングを受けて比較してみましょう。
ハイフがもたらす効果はもちろんのこと、リスクの説明、リスクを受けた場合の対処の説明なども細かく教えてもらえる医師かどうか、冷静に判断してください。

適切な頻度、期間

ハイフは回数が多ければいいというわけではありません。高頻度で施術を受けると、逆効果になることもあります。
医師と相談し、自分に合った頻度や期間で施術を受けるようにしてください。
そうすることで、施術が逆効果になるなどのトラブルを防ぐことができます。

ハイフは正しく行えば安全です

ハイフは、信頼できる医師の元で正しく行えば基本的には安全な施術です。
なぜ効果があるのか、どのようなリスクを伴うのかをしっかり確認し、自分が納得できる施術を行えるようにしましょう。
ハイフはリフトアップを維持するためにとても優れた治療の一つです。トラブルを回避するためにも、知識や技術に信頼のおけるクリニックでの施術がおすすめです。