エイジングケア(加齢に対するお手入れ)の方法の一つであるリフトアップ(フェイスリフト)。色々な方法がありますが、最も効果の高い「切るリフトアップ」。効果が高ければリスクも高い手法です。興味があっても、何歳ごろから行っていいのか疑問に感じていませんか?

今回は、切るリフトアップ詳しい説明と、何歳からが適切かについて紹介していきます。

そもそも、切るリフトアップとは?

切るリフトアップとはそもそも何なのでしょうか?まずは、切るリフトアップの特徴についてご紹介します。

切るリフトアップの主な手法

その名の通り「皮膚を切開して伸ばし、余った皮膚を切除して縫い合わせる」これが切るリフトアップの基本的な手法です。

切るリフトアップが対応できる部位は「額・顔の中央・首」です。その対応部位に応じて、切るリフトアップの手法が異なります。手法は大まかに、下記の三つに分けられます。

手法1. 耳の側面を切る手法

耳の内側を切り、顔の皮膚を引き上げ、余った皮膚を切り輪郭を整える方法です。基本的には、顔の中央である頬に効果が期待できます。頬のたるみやエラが気になる人などにおすすめの手法です。

ポイント

  • 耳の内側に切り込みを入れて引き上げる手法
  • 頬、エラのたるみに効果

手法2. 耳の下を切る手法

耳の側面から下を切り、顔と首の余計な皮膚を引き上げる方法です。輪郭が整い、首から顔の下部分に効果が期待できます。輪郭や首の皮膚・シワが気になる人におすすめの手法です。

ポイント

  • 耳の側面から下を切り引き上げる手法
  • 輪郭の整形、首のシワに効果

手法3. こめかみを切る手法

耳の上あたりのこめかみを切って皮膚を引き上げ、余った皮膚を切り取る方法です。傷痕は、髪の毛で隠れるためめだちません。額への効果が期待できます。額にシワが寄っている人や、額のたるみが気になる人におすすめの手法です。

ポイント

  • 耳の上のこめかみを切り引き上げる手法
  • 額のシワに効果

切るリフトアップはどのような人に向いている?

切るリフトアップは直接切るため、効果も実感しやすい方法です。たるみの強い人は、気になるたるみの部分が物理的になくすことができるため、効果が高く出て向いています。
ダウンタイムは他のリフトアップ治療より長く、1週間以上かかります。また、傷跡は1~3か月ほどかけてゆっくり目立たなくなっていきます。切除部位や髪形によっては傷痕が隠せますが、傷跡をあまり気にせずに生活できる人に向いています。

【こんな人に向いています】

  • 深いたるみや大きなシワに悩んでいる人
  • ダウンタイムが長くても生活に支障が出ない人

切るリフトアップは何歳からが適切?

切るリフトアップは、シワやたるみの気になる40代以上が適切です。しかし、これは一般論です。当たり前ですが、シワやたるみの気にならない人には必要のない施術です。また、40代以下でも肌の状態によっては切るリフトアップが最適な場合があります。その点を念頭に置きながら、なぜ40代以上が適切なのか、その理由を他の年代と比べながら紹介します。

40代以上と20~30代の肌の違い

年齢を重ねるにつれ、肌の悩みが変化するのは誰しも経験があることだと思います。
10代はニキビ、20代は毛穴、30代はシミ、40代はたるみ、と言ったように変わり、ニキビなど年齢とともに落ち着くものもあれば、年齢が上がるとともに、肌への悩みを少しずつ積み重ねていくものもあります。

さて、40代以上とそれ以下の肌の違いですが、悩みの積み重ねの違いと言えるでしょう。10代~30代で貯めてきた「ニキビ、毛穴、シミ」といった悩みが積み重なり、肌の悩みが加速します。

また、40代を過ぎると女性ホルモンの一種「エストロゲン」が減少し始めるため、それに伴ってコラーゲンが減少し、肌の抵抗力が弱まり紫外線の影響を受けやすくなります。ダメージを受けた肌は、弾力がなくなり、シワやたるみという形で変化(老化)していきます。

これが、40代以上と30代以下の違いです。

40代以上がリフトアップに適切なワケは?

先ほども述べたように、人には個人差があるため、絶対に40代以上が適切ということはありません。
30代でも切る方が良い人もいれば、60代になっても必要としない人もいるでしょう。
しかし、一般的に40代を過ぎてくると若いころと比べ、肌の状態が顕著に変化してくるため、いったんの目安としています。

また、切るリフトアップは生涯に何度もできる施術ではありません。例えば生涯で2回の切るリフトアップを経験する場合、40代と60代で行うとバランスよく保てることがあります(個人差があります)

切るリフトアップは生涯で何回できる?

さて、先ほど「切るリフトアップは生涯に何度もできる施術ではありません。」と述べました。
では、切るリフトアップは生涯で何回くらい可能でしょうか。

生涯できる回数は「おおおそ3回」

リフトアップ術は、1度行えばその状態が一生キープできるものではありません。どれだけケアをしていても、年齢と共に少しずつ皮膚のたるみやシワが出てきます。

たるみやシワが気になってきたら何度でもリフトアップをしたいところですが、切るリフトアップを生涯できる回数は「おおおそ3回」、間隔は「10年弱ほどの間隔」が適切といわれています。他のリフトアップ術に比べるとリスクもあるため、頻繁に行える施術ではありません。
しかし、これも一般的な説にすぎず、個人差が大きく出ます。自分で判断はせずに、信頼のできる医師に相談しましょう。

また、施術を考える場合は、どのようなリスクがあるかを事前にしっかり理解しておくことが、施術の成功につながります。

考えられるリスク

この施術は身体に切り込みを入れる手術の一つであるため、合併症のリスクが存在します。実際に行う前に、しっかり確認してみてください。

〇合併症
手術の痕
顔面神経麻痺
血種
顔の左右非対称
皮膚の壊死(細胞が死ぬこと)
感染症
など

エイジングケアにはHIFUなど別の治療法との併用がおすすめ

HIFU(ハイフ)とは、顔を切らずに小顔やシワを改善できるエイジングケア方法の一つです。顔に傷をつけないため、リスクが低く負担の少ない施術になります。
このHIFUを併用することで、身体への負担を少なくエイジングケアすることが可能です。切るリフトアップの代わりとして、ぜひ検討してみてください。

自分自身の最適年齢は、必ず医師に相談を。

これまで述べてきたことは、全て一般論にすぎません。この記事を読み興味を持っていただいたら、次のステップとして専門知識を持つ医師と綿密に相談し、確実性を高めていきましょう。綿密且つ親身に相談できる医師を見つけるということは、リフトアップを成功させるための重要事項の一つです。

肌のたるみが気になる人は、病院のカウンセリングで相談してみてください。