「高く筋の通った鼻を作る整形」と言えば、大勢の方はプロテーゼが真っ先に思い浮かぶことと思います。
プロテーゼは歴史も長く改良も重ねられているので、自分の鼻を安全かつ理想に近い鼻に変化させることが可能です。
しかし、具体的な治療内容やリスクを知らないまま施術を受けてしまうと、思わぬトラブルに繋がりかねません。まずは鼻プロテーゼの治療内容を知った上で、考えられる失敗例を学び、失敗しないためのポイントを押さえましょう。

鼻プロテーゼとは?

鼻プロテーゼとは、シリコンプロテーゼなどの人工軟骨を鼻に開けた穴に挿入する治療です。シリコンプロテーゼにはI字型とL字型の2種類があり、必要に応じて鼻筋を高くします。鼻を高くする隆鼻術の中で、最も一般的な治療です。

どのような鼻のお悩みに最適な施術?

鼻プロテーゼは、「鼻が低い」「鼻筋を通したい」というお悩みを持つ方に最適の施術です。鼻を高くすることを目的としているため、鼻をはっきり高くしたい人全員にお勧めできる施術です。ヒアルロン酸と違い半永久的に持続するため、永続的に維持したい人にも向いています。

point
【こんな人に】
・高さを半永久的に持続させたい
・しっかりとした鼻の高さを出したい

施術概要

施術概要は以下の通りです。

手術時間:1時間前後
料金:15万円~35万円程度
ダウンタイム:2週間程度(挿入したプロテーゼが固定されるまでは1か月程度かかります。)
痛み:麻酔をしようするためほぼなし(局所麻酔)
※麻酔をかけるために痛みが生じることがあります。
抜糸:1週間前後で抜糸を行う
固定:3日~5日程度固定がシーネとテープの固定が必要

注意点

・抜糸までは激しい運動を控える
・術後1週間程度は眼鏡の長時間利用は避ける
・治療を含め4回の通院が必要

 

リスク・副作用

・感染
・内出血
・理想と異なった形になる
・左右差が生じる
・下記記載の失敗リスクの恐れがある

 

鼻プロテーゼで考えられる失敗は?

長く使われていて安定しているとはいえ、施術には失敗やリスクがつきものです。ここでは、鼻プロテーゼで考えられる失敗と、未然に防ぐための方法についてご紹介します。

プロテーゼが不安定(ぐらぐら・曲がるなど)

ダウンタイムが終わっても、鼻筋を触ると挿入したプロテーゼがぐらぐらと揺れる場合があります。これは、プロテーゼを挿入した時に、きちんと挿入されていないために起こります。

原因は?

まずは、プロテーゼのサイズが合っていないことが考えられます。通常、プロテーゼは挿入する鼻の形を見て、その鼻に合うように削るなどして、丁寧に形を整えてから挿入しますが、この工程で何かしらの間違いが起こったことが考えられます。

次に、プロテーゼを挿入する場所が間違っていることが考えられます。プロテーゼは、鼻骨と骨膜の間に挿入することでしっかりと固定することができます。

プロテーゼがぐらぐらしてしまうのは、鼻骨と骨膜の間に挿入されていない可能性が高いです。

未然に防ぐためには?

医師に、プロテーゼはどこに挿入されるのかということを、今一度確認しましょう。具体的に確認することで双方の認識がハッキリするため、事故がおきにくく、また、万が一失敗された場合も早期の発見、修正が可能になります。

プロテーゼの大きさについては、可能であれば挿入される実物を見せてもらいましょう。

プロテーゼが鼻から飛び出してきた

鼻の先がだんだんと赤く膨らんで、プロテーゼの形が見えてしまうことがあります。また、鼻の穴からプロテーゼの先が見えてしまうこともあります。

原因は?

これも、プロテーゼがしっかり固定されていないことが主な原因です。
また、L字型のプロテーゼは特に、加齢とともに皮膚が薄くなったために目立ってくるということもあります。

未然に防ぐためには?
まずは、「ぐらぐら曲がる場合」と同様に、挿入する位置を医師に確認することです。
プロテーゼは半永久的に持続しますが、歳と共に顔や皮膚の状態が変わることで不都合を起こす場合がありますので、長期に渡り信頼できる医者を見つけ、いつでも相談できるようにしておくのも一つの手です。

鼻筋だけが浮いて見える

理想的な高く筋が通った鼻になったけど、鼻筋が浮いて見えて違和感があるというのも失敗の一部になるでしょう。

原因

鼻プロテーゼで鼻筋だけが浮いて見えることは、プロテーゼの位置や形が不適切、鼻尖部が鼻とあっていないことが原因です。そのためプロテーゼだけが浮いて見え、見た目に違和感を感じます。

未然に防ぐためには?

このような失敗は、医師の技量不足とカウンセリング不足によるところがとても大きいです。未然に防ぐには、医師と綿密な相談を行い、口コミや評判を確認し信頼のできる医師に施術してもらう必要があります。
特に海外や安い病院などは、言葉の弊害や時間短縮などでコミュニケーションが上手くいかないことがあり、リスクが高くなることが予想されます。

プロテーゼのサイズが合っていない

プロテーゼのサイズが合っていないと、上記で説明してきた3つの失敗(ぐらぐらする、飛び出した、浮いて見える)のほか、様々な原因になります。

まず、長期的に鼻の骨や皮膚を圧迫し、様々な合併症を引き起こします。また、見た目や触り心地も違和感が出るためプロテーゼを入れていることがバレてしまいます。特にL字型のプロテーゼは鼻尖部を圧迫し、最悪穴が空いてしまうこともあります。

未然に防ぐためには?

まず、L字型プロテーゼは極力使わないようにしましょう。希望の鼻の形がL字型でなくては実現できないという場合は、信頼できる医師と念入りにカウンセリングを行い、完全に納得してから行いましょう。

何はともあれ、適切なサイズのプロテーゼを使用することが重要です。鼻を高くしたいことばかりに力を入れると、後にリスクを負うことになりかねません。

リスクを知って、失敗のないプロテーゼ鼻整形を。

鼻プロテーゼによるリスクや失敗の可能性もあるということを知っていただけたと思います。
しっかりとカウンセリングすること、信頼できる医師に施術してもらうことで失敗のリスクは大きく減らすことができます。

正しい知識を身に着け、失敗のない鼻プロテーゼ整形を行ってください。