太田母斑とは、顔の表面にできるアザの一種。通常、目・額・頬に現れる。通常のアザよりも、皮膚の深い場所にできる。
特徴
太田母斑のアザは、くすんだ青色と茶色が混じった色をしている。
顔面の片側に、頬~目、額にかけて広い範囲に広がることが多いが、目の下のクマのような形で現れる人もいる。
発症者は、男性よりも女性が多い。
発症時期
太田母斑は、生後間もなく症状が出始め、思春期までに発症する例が多い。成長と共にアザの色が濃くなってくる。通常は顔面の片側にだけ現れるが、遺伝により両顔面に現れる場合もある。
遅い人では、20歳を過ぎてから発症することもある。思春期や妊娠・出産で、シミが濃くなることがある。
原因
太田母斑は「メラノサイト」という、メラニン色素を生成する細胞が真皮層で増殖することで発症する。通常、真皮層にはメラノサイトは存在しないが、先天的な原因でこの場所にメラノサイトが存在するために起こる。
大人になってから発症する「遅発性両側性太田母斑」の場合は、先天性の太田母斑とは別の原因があると考えられている。
対処方法
太田母斑が自然に消滅することはほとんどないため、治療が必要である。
太田母斑は、レーザー治療で改善できる。
思春期になるにつれてアザの色が濃くなる傾向があるが、小児の段階で治療を受ける場合は小児整形外科で診察、治療が可能である。